任脈(奇経八脈)
【循行経路】
胞中より起こり、下って会陰に出て、陰器を経て、腹部、胸部の正中線に沿って上
行し、咽喉に至る。さらに上行して下顎に至り、口唇の周りをめぐり、頬部に沿って上り、分かれて眼窩の下に至る。
【支脈】
胞中より後に向かって脊を貫き、上に向かって背部を循行する。
【支脈】
少腹内から分かれ出て、直行して臍の中央をつらぬき、上って心を貫き、さらに喉部に至り、上行して下顎部に至り、口唇の周りをめぐり、上に向かって両眼下部の中央に至る。
【基本的な作用】
任には、担う、担任の意味がある。
「陰脈の海」:足の三陰経は下腹部(小腹)で任脈と交わり、左右両側の陰経は任脈によって相互に連係するので、任脈は陰経に対し調節作用をもち、「一身の陰経を総任する」と称される。
任脈の任は、「妊」と同じ意味もあり、月経を調節し、胎児を卒育するので、「任は胞胎を主る」といわれる。
