黄帝内経(こうていだいけい)

黄帝内経

『黄帝内経』は中国に現存する最古の医学文献であり、
春秋戦国時代に医療成果と治療経験をまとめあげ確立されたものである。

『黄帝内経』は<素問・霊枢>という二部で構成されており、
現存する医学文献のうちで最も古い中医書籍であり、
人体の生理、病理及び疾病の診断、治療、予防などについて全体的に記載しており、中医学の理論体系の基礎を定めた。

『黄帝内経』には多くの科学的な観点が見られ、

人間と自然との関係は、
人間は自然界の生命体の一つとし、
自然界の全ての変化は人体に影響を与える
と考えている。

従って、
疾病の発生は季節・季候と密接な関連があり、
地域環境とも関係があると考えられた。

また、疾病の原因は、外来の発病因子である
邪気の侵入を認めながら、
人体側の内因が根本原因になっているとし、

邪の湊(あつま)る所、その気は必ず虚になっている 」、
風雨寒熱は、虚がなければ、邪は勝手に人に侵入しない」と説いている。

さらに、疾病の予防と治療については、
「未病を治す」(病みかけをを治す)
「病を治すには必ず本を求む」(病の原因を知る)
ということを強調している。

『黄帝内経』の中の多くの内容は
当時の世界レベルを越えたものであった。

形態学の面では人体の骨格、
血脈の長さ、
内臓器官の大きさや容量などに関する記載は、実際の状態にほぼ合致しており、

例えば、食道と腸の比率は1:35であると記載され、
現代解剖の結果は1:37であり、両者は非常に近い。

血液の循環の面で<素問・疫論>には
「心は身の血脈を主る」とある。
即ち血液は脈管内を流れているという認識がありました。

『黄帝内経』の陰陽五行学論は
天人合ー論」の影響を受けて

天に日月があり、
人に両目があり、
天に四時があり、
人に四肢があり、
天に冬夏があり、
人に寒熱があり、
天に列星があり、
人に牙歯がある
と記している。

『黄帝内経』の後に経験をまとめた文献として、
難経神農本草経傷寒雑病論があり、
『黄帝内経』と合わせて中医学の四部の経典著作と称されている。

 

中医学専門用語一覧