聞診

聞診

聴音声

「気が動すれば声が出る」と述べているように、音声を発するには、気の流れが一番関係している。

また発声には肺、心、胃、腎、喉、舌、鼻などの臓腑器官が協調し、それぞれの役割を果たすことが必要である。

 

肺は気を主り、鼻、喉などの器官に関係するため、肺の宣発と粛降の働きが失われると、くしゃみ、しゃがれ声、濁声、咳喘などの症状が見られる。

 

心は神明を主るため、言語機能に関係する。宗気は胸にたま り、呼吸と循環の働きに関与するため、声の高さに関係する。

 

胃は下降の機能を調和するため、胃気が下降されずに上逆すれば、吐き気、嘔吐、呃逆、噯気などの症状が見られる。

 

そのほか、肝の疎泄機能、腎の納気機能、脾の運化機能が影響されると、異常の音声が現れる。

したがって音声を聴くことによって発声器官の病変をとらえるだけでなく、各臓腑の変化を知ることもできる。

 

正常な音声

健康な人の音声は個人差があるが、発声が自然で音調も流暢なのは正常な音声の共通点である。

また、音声は感情の変化とも関係があり、怒ったときの声はとげとげしく急であり、悲しんでいるときの声は悲しく途切れ途切れであり、楽しいときの声はのびのびとして緩やかである。

これら一時的な感情の変化による音声の変化は、正常な範囲に属し、疾病ではない。

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